強烈!岩手県灯台訪問

今回の岩手県の旅は心身とも最高に疲れる旅となりました。

前々より岩手県の灯台訪問は考えていて資料作りはすでに1年前より出来ていました。
しかし、調べれば調べるほど行くタイミングが・・・。
何より灯台までの道のりが厳しい灯台が綾里埼灯台、首埼灯台、陸中尾埼灯台、御箱埼灯台と徒歩にすると5kmクラスが4基と50選灯台の魹ヶ埼灯台も徒歩約4kmあり難関灯台が多い。
未舗装路を車で走行することを厭わなければ徒歩の距離はもう少し減るらしいのですが私の車は2WDしかも車高を落としていて45タイヤなのです。車中泊には便利なのですが悪路には全く向かないのです。なので今回もダート道は全て歩きで考えなければなりません。

当初は1泊2日で計画していたのですが岩手県全てを周るのはとても無理と判り2泊3日にしました。基本は車中泊で済まし出来るだけ多くの灯台に立ち寄ろうと思いました。そしてまだETC1000円を経験したことが無かったので帰りは日曜日と決め金曜日の今日、出発となりました。

前置きが長くなりましたが正確には15日23時家を出ました。
往きもETCの深夜割50%で行く為、今回は下道で岩槻まで走り東北道に入る。安達太良SAで1回目のトイレ休憩、前沢SAで2回目の休憩し一関で下りる。50%割引で4400円。
高速を下りてR284を気仙沼方面へ。この道は今年1月に宮城県灯台訪問でも通った道なので記憶に新しい。その時は部分的に凍結していたが今回は問題なし。
朝6時頃気仙沼に着いた。出来ればどこかで海から登る朝日を見ようと思っていたのだが既に明るくなっていた。
R45を北上し、まず碁石岬灯台を目指す。
碁石岬を目指すと間違いなく着くと思います。
岬は整備されていて灯台には遊歩道が駐車場より通っている。
灯台付近もスペースがあり広い。

朝早いせいかまだ日がやわらかくオレンジ色掛かっている。
灯台の先には岬の展望台もあり目の前には海が広がっている。

灯台は普通の小型灯台だが中々良いところです。

次はコオリ埼灯台を目指す。当初は防波堤灯台にも行けるところは寄ろうかと思っていたのだが今回は沿岸灯台を出来るだけ周る為、スルーと決めた。
R45をさらに北上。途中、大船渡港に到着。確かここには灯台があったと思い辺りを見るがそれらしき灯台が無い。資料を見ると指向灯もある。と言うことで港の入口が丁度見えるあたり(指向灯の性質上)を探すと、航路標識らしい建物を発見。
ちょっと事務所のようなアパートのような感じがしたが近くまで行くと銘板があった。間違いなく大船渡港灯台そして大船渡港指向灯だった。そうか併設なんだね!っと取りあえず撮影。

なんかブルーシートが気になりましたが、工事中?
帰宅後調べたら大船渡港灯台は廃止とありました。足元の資材はその時の廃材なのかもしれません。

一路、コオリ埼灯台へR45から県道9号へ更に岬方面へ。
岬に行くと小さな港がありました。付近を捜すが灯台は見つからない。ん〜〜〜これは山越えルートかな?
車を駐車できるところに停め徒歩でそれらしい山に入れる道を探すと、民家の間に怪しいところを発見!

階段の先には送電用らしき電柱がある。
ちょっと失礼して家と家の間を通り階段を登り左続く山道へ

すると3〜4分でコオリ埼灯台が林の中に見えてきて無事到達!思わずニンマリ。しかし付近は木々で撮影スペースは無い。まーよくあることです。木々の隙間から灯台を撮影し来た道を戻る。
ここで車を見ると右側の後ろタイヤの空気がやや抜けた感じ。これは今度、給油する時に入れたほうがいいなっと思う。(これが後々、大変なことになってしまいます)

つきはいよいよ難関灯台の1つ目の綾里埼灯台です。
宮城県の気仙沼辺りから続くリアス式海岸。岩手県側は岬先端まで車道が整備されているところはほとんど無くどこも到達は厳しい道のりとなる。
県道9号で綾里へ。トンネルを越えると小さな港に着いた。ここを右に行くとガソリンスタンドが見えてきた。ガソリンはまだ1/4程あるのだが右後の空気圧が気になったので立ち寄ろうと思ったがまだ8時前で開いていなかった。帰りに寄ろうと思い通過。岬方面に伸びる山道に入り「気象ロケット観測所」方面に進む。今では「大気環境観測所」と名を変えているが道標は昔のままだった。しばらく走っているのとダート道になってしまった。え?大気環境観測所までは舗装路だと思っていた(国土地理院の地形図では白抜き線)ので、ここは想定外!タイヤの事もあるし躊躇したがそれほど路面も荒れていないようなので時速20km/h程度で走行する。約1km弱走るとまた舗装路になりホッとする。そして大気環境観測所と灯台への道の分岐に到着した。

ここからは未舗装路と判っていたので歩く覚悟は出来ています。
車を分岐の脇に停め熊鈴を着用しラジオを鳴らしながら山道に入った。そう今回は携帯用ラジオも念のため持参しました。あとは一本道を灯台まで約5km歩き到着しました。→灯台への道

灯台は綺麗な形の灯台で長い道のりでしたが来て良かったと思った。途中、草刈をしている作業員の人に出会った。熊鈴+ラジオの効果か野生動物には全く遭わずに往復できた。

車を停めた分岐地点まで戻り、水分補給をして出発。舗装路をしばらく走りダート道になる。
すると右後輪から異音が・・・。車を止め見てみるとパンク(涙)って言うか完全にエアーが抜けていました。
やばっ!ここから往きに見たスタンドまでまだ800mはあるぞ
しかもこんなダートの坂道ではジャッキアップも出来ない。
(私の車は元々サイドステップ+車高落としなので通常のジャッキは入らない)
ここで往きにスタンドに寄らなかった事を激しく後悔しましたが、後の祭り。
仕方ないので思いっきりゆっくりと車を進め何とかスタンドに車を入れる。
ガス満と悪戦苦闘の結果、約1時間掛けて後ろのタイヤをスペアタイヤに替えてもらった。
しかしホイールを外してみると内側のリムが歪んでしまっていた(涙)まーパンク状態で砂利道を走ったんだから当たり前です。
これではタイヤを履きかえることも出来ないのでどうしようかと思いましたが結局スペアタイヤで東京まで戻らなければならないのでこのまま旅を続けることにしました。
ガソリンスタンドのご主人ありがとうございました。
(幸い、ホイールは修正できる程度で済み、現在も使用中。タイヤは履き替え)

綾里崎の北には脚崎という岬があるがそこには沿岸灯台は無い。次の目的地は更に北の首崎となる。首崎灯台も約5.5kmの未舗装路を歩かねばならず私にとっては難関灯台である。

県道9号から三陸駅のところを右へ入り、県道209号を岬方面へ向かう。崎浜の港を北里大学海洋研究学部?方面に進む。この道はやや狭いが舗装してある道です。
大学キャンパスを過ぎ暫くすると小壁の港と岬の灯台方面への分岐になる。港方面は舗装路だが灯台方面は未舗装路。
ここに車を駐車して今回も徒歩で向かう。熊鈴を着け、ラジオを探すが見つからない。どうやらさっきのパンク騒動の時にどこかにいってしまったようだ。仕方なく鈴だけで山に入る。しかしこの岬の大部分が可猟区になっています。まさか猟銃で撃たれはしないだろうがそれなりに注意をして歩く。
(こういう心理的な負荷が知らず知らず疲労につながる)
ここから灯台までは約5.5kmあるが仕方ない。→灯台への道
入口に「この先工事中につき〜通り抜けできません」の看板があり、その通り約2.2km付近で土砂崩れにより道が半分ほど倒壊していた。これでは4WDのRV車でも通れそうも無い。

そこより更に1km程歩くと視界が開け首崎の先端が見えた。そして白い灯台も確認できた。・・・しかし遠い(汗)あそこまで歩くのか?って距離です。だからといって引き返す訳も無いのですが、更に只管歩きようやく岬の先端と思われる鳥居まで来た。
その鳥居の足元から岬の更に先端に続く山道を約1km歩き漸く到達!

ここは本当に岬の先端と言った感じで灯台付近には高い木も無く景色は良好でした。
しばし、沖行く船などを眺めながら一休みして来た道を戻りました。
ここもほぼ休憩無しで歩き続けて、車を駐車した分岐より往復2時間30分程かかっていました。
さすがにこの2連発(綾里崎+首崎)でやや脚にだるい疲労感が・・・。

次は陸中尾埼灯台です。
・・・しかしこの章は実はあまり書きたくないのですが、今後の戒めとして綴っておくことにしました。
結論を先に書きますと、自分の判断の甘さで山の中で一晩を明かす破目となってしまったのです。

首埼灯台を終えて車に戻り時計を見ると14時でした。
途中のタイヤのパンクで1時間とられ予定よりやや遅いですが1時間で尾崎白浜まで行けば今日中には陸中尾埼灯台まではいけると思いました。
実際、尾崎白浜から灯台までは地図を見ると5kmちょっとなので綾里埼灯台とほぼ同じです。多めに見ても2時間半で5時半には戻ってこれると判断したのです。(実際は片道6.2km)

R45を釜石方面へ北上し平田を右折して岬方面へ。山道ですが舗装路です。県道249で尾崎白浜へ。
港の南側(山側)に岬方面への道があります。そこを入ると僅か500mも行かずダート道となってしまった。ここは分岐もなく民家が数件固まっていました。
時刻は15時ちょっと前でした。ほぼ予定通りだったので車を邪魔にならないところ(ダート道に入ったすぐの建物の脇)に停め、熊鈴を着けて山に入る。→灯台への道
入ってすぐに「熊出没注意」の看板があり気を引き締める。今回の旅で山に入るのは3回目だが実際に「熊〜」の看板を見るのは初めてだった。

私なりに熊鈴を大きく鳴らしながらゆっくり歩こうと思っていた。出発前の熊の知識として、事故のほとんどが「思いがない出会い頭での遭遇」のようだったのでとにかくこちらの存在を判ってもらい、しかも出会い頭を避けるためゆっくり歩くというものだった。

山道は「新奥の細道」と言うことになっているのだが人があまり歩いてはいないようで、荒れている。道は人幅しか無く勿論車では走行できない。途中、沢を越えるようなところでは道が判らなくなるほど荒れている。
また、所々にある道標はほとんどが割れていたり削られたりしていて判読は出来い。(多分、熊に破壊されたのでは・・・。)

歩き始めて1km程の地点に3又の分岐があった。
道標があるのだがよく判らない。そのまま見ると右が灯台?で左は行き止まりとなっているようだが、地図で判断すると左が岬方面だ。しかも道もしっかりしている。ここは勘で左に進む。
するとしばらくしてまた道標があり神社方面に行く。これで間違いないと安心する。
神社まではこの2箇所の分岐であとは一本道。歩き始めて45分で尾崎神社に着いた。
神社脇の階段を下ると海岸には青出浜があり結構立派なコンクリートの桟橋があった。
その時は知らなかったが釜石港より観光船が出ているらしい。
青出浜には観光案内地図もあり、灯台の位置を確認するとどうやらここからはそれほど遠くないと判断してしまった。ここまで結構歩いて来たので残りあと2km程と思っていた。実際には尾崎白浜から青出浜まで2.7kmです。
薄暗くなってきたが地図の示す方向に歩き始める。
歩き始めて10分後、道標を見つけると「→陸中尾崎灯台2.8km」とある。

え〜あと2.8kmもあるのか!往復5.6kmだと1時間じゃきかない。しかも暗くなってきているしこの先の道がどうなっているかも判らない。(この時点でストロボ撮影です。今にして思うと考えられません)
しかし、行ってしまいました。この判断が大失敗。今でも後悔しています。ここから引き返しておけば少なくとも車までは帰れていたでしょう。

かなり、急ぎ足で歩く。幸い尾崎神社から灯台までの道は尾崎白浜から尾崎神社間でとの道とは違い、しっかりしていて歩きやすい。(多分、多くの人は船で青出浜まで来るのではないか?)
更に歩き、「→陸中尾崎灯台1.9km」の道標を通過。そして漸く灯台に到着。

既に点灯しています。
急ぎ一通り写真を撮り、休憩もせずに来た道を戻ります。
急ぎ歩くのですがだんだん暗くなってきました。尾崎神社までは本当に一本道なので安心ですが、尾崎神社より先の道が・・・。
只管3.5kmを歩き、尾崎神社まで着いた。もうほとんど暗いですが全く視界が無いわけではありません。青出浜の東屋でベンチに座りしばし休憩しながら考える。
これは帰れないのでは?ここで野宿するか・・・とも考えたのですが、その時はまだ何とかなると思ってしまったのです。
しばし休み尾崎白浜目指し山に入る。山に入ると青出浜とは違い木があるのでもうほとんど真っ暗です。しかしほぼ一本道だしまだ戻れると思い急ぎ歩く。

・・・しかし約30分ほど歩き道が判らなくなってしまいました。懐中電灯も持ち合わせていなかったので携帯電話の画面の明かりを頼りに道を探しますが、判りません。
既にあたりは真っ暗でした。道を探してウロウロしている間に来た道も判らなくなり、どうにもならなくなっていました。
しかも、何処をどう歩いてきたのか気がつくと崖の中腹を斜めに歩いていたのです。何回も足を滑らせ崖を下り、いよいよ諦めました。(右足を捻ってしまったのです)
無理して動くほうが危険だと判断。野宿を覚悟したのでした。こんなことなら青出浜に留まれば良かった。それを言うなら途中で引き返せばよかったなどと後悔しきりでした。

時刻は20時、朝まで10時間もある。どうするよ!こんな熊が出るかもしれない山の中で
とりあえず歩き疲れもあったので倒木の上に寝転がり仮眠をすると知らず知らずのうちに寝ていた。

しばらくして寒さで目を覚ます。時計を見るとまだ21時
うぉ〜〜寒い。上着はなくアンダーに長袖シャツだけでした。
しかも時折、「ガサガサ」音がするんです。寒いやら怖いやら
音がする度に熊鈴を思いっきり鳴らしました。
熊は嗅覚が優れているのでじっと身を潜めていても見つかってしまいます。それなら警戒してもらったほうが・・・と思いました。
深夜になれば熊も巣穴で寝るだろうと考えていて、明るくなれば道を見つける自信もありました。
しかし夜通し獣の鳴き声が山に響き、怖いのなんのって結局一晩中、熊鈴を鳴らし続けました。
しかも、だんだん冷え込んできてこれほど朝が来るのを待ちわびた事はありません。

寒さと恐怖の中、9時間ようやく東の空が明るくなり、視界も開けてきました。とりあえず今いる崖から木々を伝い沢に降りしばらくあたりを探すとやっと道を見つけることが出来ました。
しかし、ここはまだ慎重にゆっくりと熊鈴を鳴らしながら2km歩きようやく車に戻る事が出来ました。
しばし、放心状態でした。体が冷えきっていたので車のヒーターを全開にして。水分補給もしました。考えて見たらもう24時間以上、何も食べていませんでした。

帰ってから知ったのですが熊は朝と夕方活発になるそうです。ということは朝空けてすぐに動き出した事は大変危険だったんだと知るのと熊鈴はやはり効果があると思いました。
夜中、音や鳴き声がする度に鳴らしましたが、鳴らすとしばらくは鳴き声もしなくなります。(実際は熊だったかどうか判りませんが)
それと山は暗くなるのが早いです。

まぁーこんな経験は2度としたくないです。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック