孤島 百貫島へ

大浜埼灯台の後はこのまま因島を防波堤灯台を周りながら南下し土生港へ行き高井神島へ渡る予定だった。
今年の春のGW計画ではこの因島から釣り渡船をチャーターして百貫島へ渡る予定だった。当時は出発前にネットで調べた渡船に連絡を取り、初めは相手にしてくれなかったが何回か電話をしてようやくOKを取り付けたのだった。そして奇しくもその当日因島の手前の阿伏兎灯台付近で怪我をして病院へ。結局、キャンセルの電話も出来ないままドタキャンとなってしまったのです。
今回はハナから行く予定ではなくその渡船屋さんには連絡はしていなかった。しかし、もし電話して行けるようなら・・・と思いはじめた。最悪でも春のお詫びがしたかったので携帯から電話をしてみた。初め奥さんが出たが船長は居て代わってもらえた。んでここより省略しますが、いろいろ話をし春のお詫びをして、今日、渡して貰えないか?と切り出したところ、「今日は風があってダメだね」と言われた。
真意は解りませんが私は"明らかに行く気が無い"と感じ取った。まぁドタキャンした前歴もあるし、恨みはしませんでしたが食い下がりもしなかった。

では?諦めるか?天気予報では広島の瀬戸内海岸の波は1.5mと言っていた。見た目にも船が出れそうも無い感じは無い。。。
そこで、このまま南へと進み途中の港でもし漁師さんが居たら交渉してみようと考えた。
・・・そうしてある港で船の上に人が居るのを見つけ、車を邪魔にならないところへ路駐して、そのおじさんのもとへ。

港の途中からは沖に百貫島が!ん〜〜〜ここから見ると凄い島だな
果たして行けるのだろうか?行けても上陸は?上陸できても島の頂部まで道あるの?なんて考えましたが海保が点検に行けるんだから道はあるだろう

そして桟橋でなにか船の中で作業しているおじさん(見た目40歳ぐらい)に声を掛けた。
:あの〜この辺に百貫島へ渡してくれる渡船屋さんはありませんか?
:ん?百貫島?
:そう、あの沖にある無人島なんですが・・・
:渡船ってもね〜この時間じゃ
:いや〜東京から灯台を見に来まして・・・(伝家の宝刀〜東京から来たw)
:・・・
:今日も尾道から灯台巡ってきたんです
:ん〜〜〜(少し考えて)じゃオレが乗せってやってもいいけど
:(やった〜〜〜〜!)ありがとうございます。渡船代は如何ほどでしょうか?
:そうだね油代で5,000円かな
:おーそれならお願いします。
と、ここで商談成立!
先ほど電話した渡船屋さんはGW時に予約した時、料金は10,000円だったんです。こんなの言い値ですから。その時は別に10,000円が高いとは思わなかったけど、5,000円で渡して貰えるとなるとなんだかな〜wって感じですよね。いや〜これはついてるかも。

おじさんは船に油を入れるからちょっと待っててといったので。私も車に一度引き返しカメラや帽子などを取りに戻った。そうしていよいよ出航!


まずは港から外海へ。全然、波なんてないじゃん。風がどうのなんてやっぱり行きたくない口実だったのかと思って周囲の風景などを眺めていた。・・・しかし

外海に出て暫くすると波が高くなってきた。船の脇から波飛沫が飛んできて船尾は殆どびっしょりになっていく。しかも大きく揺れ始めた。まさに木の葉のようでちょっと恐怖感が。

船にしっかり掴まり、もう顔も上げられない様な状況になっていましたがだんだん百貫島が近づいてきたのでなんとか撮影。

いや〜やっぱり凄い。モンサンミシェル(笑) 波がうねっている。

灯台の足元は崖崩れでもあったのか岩が剥き出しです。

ようやく桟橋が見えてきた。ここまで船長は全くの無言でした。
「あそこに着けますよ」と初めての会話。
ただ、そこからが大変で大きく波に上下するので桟橋のコンクリートに船首は着けられず、先端にある梯子に取り付くよう言われた。
マジ・・・あの〜救命胴衣も着けてないんですが。と思ったがこうなったらやるしかない。バックにカメラを仕舞い、船の横から身を乗り出し梯子に掴まろうとするがなかなか船が梯子に近づくタイミングが合わず。何回も失敗。時には激しく船体をコンクリートの桟橋にバッコーンとぶつけたので、船が粉々になるうじゃ〜と少し心配だった。実際、そんなことになりそうなら船長が諦めるだろうけど。
そうして10数回やって何回目かにちょうど波が収まってタイミングもよく飛び移ることが出来てめでたく上陸に成功!

桟橋を渡り島へ。振り返ると↑こんな有様。波で桟橋はビチョビチョ
んでもオレは帰れるんだろうか?とホントに心配になってきた。波は高くなる方向だし、帰りも船に上手く乗り込めるのだろうか?だぶん船から桟橋の梯子より、梯子から船のほうが難度は高いぞ・・・。と思ったのでとにかく急いで灯台まで行く事にした。

桟橋から灯台まで全く道は判らなかったがそのまま海岸を西北に歩いて行くとそれらしき入口発見。こりゃ〜まだついてる。そうしてその山道を殆ど駆け足で登る。

写真では判り難いですがかなりの斜度です。島はおにぎりみたいな形で灯台はその天辺にある。桟橋から息をきらしながら急ぎ足で登る事、約5分やっと念願の百貫島灯台に到着した。

風はあるけど天気はイイ!まずは一回りしながら写真を撮る。初点記念額などをチェックしながら裏へと行くと建物の上に上がる階段があったので途中まで上るとソーラパネルがあった。

灯器はビーコンだったが灯台の形はなかなかの美しさ。この灯台も明治27年点灯で石造の保存灯台です。
結局、波も気にはなったが灯台に15分ほどいて桟橋に戻った。
私を見つけると船長が船をまわしてくれた。んでなんて事でしょうか?最初のトライで乗船に成功!波があり船は上下していましたがタイミングバッチリでした。船に乗るとすぐに席(船室外の)についた。すると船長が「もう、いいですか?」と尋ねてきたので「はい、港に戻してください」と・・・。帰りは往きよりかなり揺れて港へ。寒かった事もあったが船に乗ったら膝がガクガク震えた(笑)久しぶりに生命の危険を感じたw いや〜ホントに


港に戻り、船長にお礼を言って支払うと車へと戻る。途中でもう一度、百貫島を見た。
うーやっぱり凄かった。怖かったけど行ってよかった。ホントに渡してくれた船長には感謝です。

つづく

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